売り手の心理を知ろう

これから中古車を購入しようとしている人は、欲しい中古車を見つけるためにインターネットで検索をしたり、中古車販売店へ足を運んだりすると思います。そして、気に入った中古車が見つかれば、早速見積もりをとって、納得できれば購入手続きへと進んでいくでしょう。初めて中古車を購入する人には特に多いのですが、何の準備もせずにネット検索や中古車販売店巡りをスタートしてしまうのです。しかし、それではもしも気に入った中古車を見つけたとしても、上手な買い方ができるとは思えません。気に入った中古車を見つけたら舞い上がって気持ちが急いてしまいますので、じっくりと腰を据えて交渉を行ったり、中古車の状態を自分の目でチェックしたりするゆとりがなくなってしまうのです。そんな状態で買い物をするのは、良いとは言えません。
そこで、まずは気に入った中古車を見つけてから、どういった視点で中古車販売店の良し悪しを吟味し、中古車はどういったポイントをチェックするのか、そして中古車販売店とコンタクトを取る場合には、どういった態度で臨むのかをきちんと考えておくようにしましょう。そしてこのとき、とても重要なのが売り手の心理について、よくイメージを膨らませておくということです。なぜなら、商品を買うことばかりを考えていても、販売店の手の内は理解できないからです。それでは、実際に売り手の心理になってみましょう。中古車販売店で店番をしていると、客が一人やってきます。いかにも自動車についての知識が乏しいといった不安そうな顔で、店内を見ています。そうすると売り手であるあなたはどう思うでしょうか。
「自動車に詳しくなさそうだから、多少難アリの中古車でも高く買うかもしれないな」と思うのではないでしょうか。そしてさらに時間が経過して、客が色々と質問をしてきます。売り手としてはまず客の気持ちをつかみたいですから、親切に色々と質問をしつつ、おすすめの中古車などを紹介していきます。しかし、本当におすすめ商品はここでは見せません。そんなおすすめ商品を出さなくても、何か別の商品を買ってもらえるなら、そちらの方が都合が良いからです。このように、売り手は自社にとって有利な条件で商売ができるように、色々な作戦を持って客に接してきます。そんな店員と対峙するわけですから、客の方もそれなりに知識や戦略を持って臨まなくては、良い買い物はできないでしょう。中古車販売店に足を運ぶ前に、まずはこのシミュレーションをしっかりとしておきましょう。